インド映画。
父の営むチャイ店を手伝いながら学校に通っている9歳の少年サマイが、映画に魅せられ何とか映画を観ようと奮闘する日々を描くストーリー。
インド映画と言えばダンス！ ド派手なエンタメ！ 時間が長い！ イメージだったけれど、今作は普通の長さでダンスなし。
そしていかにもアート映画風な映像表現なのが、インド映画としては新鮮だった。
何とか映画を観ようとする過程で映写技師のファザルと仲良くなるサマイ。
きっかけは母が作ったお弁当をファザルにあげたこと。
そしてそのお弁当が、調理シーンやお弁当を包むシーンまで、愛に溢れていて本当に美味しそう！
食べてみたい、作ってみたい！ となるのは必至で今作の魅力をアップさせている。
設定だけ見ると、インド版『ニュー・シネマ・パラダイス』？ となる今作。
実際には映画の話、映画館の話というだけでなく、学ぶためには故郷を離れて試練に耐えないと… という話でもあった。
『ニュー・シネマ・パラダイス』と違って、映像で表現されるのはあくまでも子ども時代まで。
それでも、サマイはきっと映像作家になったんだろうな… と思わせる演出があるのが良かった。
