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エンドロールのつづきのtokoのネタバレレビュー・内容・結末

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

英語が話せるかどうか…
学ぶ環境に有るか無いかの差。
階級制度がはっきりしている中で夢を持つ子供と叶わぬ夢など持つなと思う父親。

父親は牛飼いから兄弟に騙されチャイ売りになった。
厳格な父にも夢は有ったのだろう。
その夢が儚いと知っているから、子供には映画の様な夢物語に惑わされるな(夢を見るな)今の生活で生きろと言うのだろうか。

でも、サマイは映画に取り憑かれた。映画というより、フィルムを照らし出す光に魅了されたのだと思う。

フィルムを自分で映し出したい…いつのまにかサマイの情熱が友達にも伝わっていく。
遊びだった事が、どんどん本格的になっていくのが凄いしキラキラした子供達の瞳が素敵だ。

子供達が作り出す映画とは言えない不恰好な映像と自分達で付けるアドリブの音…
でも、見てる皆が笑顔になってる。

フィルムから電子化へと変わってゆく現実…フィルムを守る事も映画を作る事も学歴が必要なのだと悟り、自分の夢は夢でしか無いと実感して現実の世界で生きようとするサマイ。
キラキラした息子の瞳から光が消えた事を父親はちゃんと見ていたんですね。

サマイの様にチャンスを掴んだ人は一握りかもしれないけど、本当の話と知りながら見ると、監督として成功するまでのつづきの方も気になりました。
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