マグリ

クレッシェンド 音楽の架け橋のマグリのレビュー・感想・評価

4.2
国際問題の中でもパレスチナ問題は根深いものです。
国際的なパワーバランスの変化で状況は常に変わっていきます。
日本に住んでいると当事者の思いはなかなか想像つきません。

高名なドイツ人音楽家の元で、イスラエルとパレスチナ、それぞれの若者が一緒になってオーケストラを組むという物語。
あまりにも違う文化と歴史認識から衝突ばかりですが、やがて変化が起きてきます。そしてラストは。。。

この映画はフィクションですが、ベースとなる話が実際にあり、さらに制作人は本当に両国混合で作られたそう。少しずつ歩み寄って一緒に作品を作る。映画の内容ともシンクロします。

世界的に分断が深刻な今。人間の理性にもう一度問いかけるきっかけとなる作品です。最後のボレロ、泣かずには聴けません。よくある大団円感動ストーリーとは一線を画す名作でした。
マグリ

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