クレッシェンド 音楽の架け橋の作品情報・感想・評価

「クレッシェンド 音楽の架け橋」に投稿された感想・評価

TOM

TOMの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

人種間の問題の深刻さを表す。大人が隔てる壁に影響される子供たち。変われる可能性が残されてるのも子供たち。

終盤の事件で諦める大人を他所に、ラストの空港で、ユダヤ人とアラブ人がガラスを隔ててボレロを演奏するシーンは闇の中の一縷の光を感じる。
「紛争中のパレスチナ、イスラエルの間で結成された若者たちの楽団」の発想が独特って思って気になった!着想が実在する混合管弦楽団っていうのが凄い...

人種という背景だけであれほど憎悪をもって傷つけ合えてしまうのも印象的だけど、1人の人間として向き合って手を取り合うのも素敵だと思った。そう上手くはいかないけど。シビアな問題だからこそ夢物語のご都合主義エンドじゃなくて良かった。考えさせてくれる映画だったー
Mpoppins

Mpoppinsの感想・評価

3.0
映画館で観たけど、なかなかレビューが書けなかった作品。
ちょっと期待しすぎました。

内戦のなかすぐ近くで爆撃音が聞こえる中、それをかき消すためのようなヴァイオリンの弾き方をする女性。
綺麗な整った部屋で優雅にヴァイオリンを弾く男性。

全く環境の違う人達が音楽に希望を抱き、人生をかけてとある平和イベントへ参加する。

敵対する国同士の人達が参加するため、中々息が合わない。その様子を見かねて指揮者がそれぞれが思っている相手の国に関することを話すように諭す。
楽団としては演奏技術ではなく1つの楽団としてそれぞれが戦争で負った心の傷をそれぞれの立場等を知ることにより(和解?柔和?)少しずつ楽団としてまとまりはじめるが、本番間近にある事件が…。


ドヴォルザークの「新世界」を演奏するタイミングが絶妙!!
ラヴェルの「ボレロ」も!!1つずつ楽器が増えてくるところが彼ら一人一人と重なる。


この音楽イベントに「人生」をかける人に対して、「単なる1つのイベント」としか考えていない主催者側(そう割り切らないと仕事が出来ないのか、本当にそう思ってるのかそこらへんが今ひとつ伝わってこず、残念でした)。
過去に差別を受けて心にずっと傷を持っている世界的指揮者が当初団員をまとめるために悩むところまでは良かったが中盤以降が淡々と描かれすぎていてもう少し細かい感情部分を知りたかったです。

戦争で負った憎む気持ちはそう簡単には消えず、彼ら団員がこのイベントに参加したことにより感じ、学んだことを自国に帰ってから伝えるなど役割としては重要になるんだろうな〜とか考えてると難しくて私の頭がいま混乱中です😬タイトルにもある「クレッシェンド」のはじめは小さいところから徐々に平和へというか戦争のない世界?への思いを大きくしていくことが大切(う〜ん、うまく言葉にできません)

映画館で鑑賞したときはウクライナ問題が起きる前だったので、今観たらまた違うことを感じるかもしれない作品でした。
すぎち

すぎちの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

世界的な指揮者であるスポルクが平和を祈るコンサートを…との依頼を受け、
イスラエル建国から現代に至るまで敵対するパレスチナ人とイスラエル人の若者達をオーディションで集めてオーケストラを編成する物語…

お互いが憎悪の嵐で上手く行かないと思っていたがお互い想いをぶち撒けたり、スポルクの努力などでメンバー内のしがらみが消えて行くが最後に不幸が訪れる

結局コンサートは開催されなれなかったが
空港でのガラス越しの演奏が
まさにいまのイスラエルとパレスチナの状況を表している悲しい事実である

コンサートがこの時のメンバーでいつか開催できる世の中が訪れますように…
ひる

ひるの感想・評価

3.9
プールに入ってキスするのええな…て話ではなく。単に音楽という集団作業で壁が溶けるではなく、しっかりと両者の対話に主軸を置いてるのが良い。もうちょっと対話の場面では間を持たせてみてはとも思ったが。
有名な指揮者スポルクは、紛争中のパレスチナ(アラブ人)とイスラエル(ユダヤ人)から若者たちを募り、オーケストラを編成させることになりました。オーディションを勝ち抜き、家族の反対や軍の検問を乗り越えて若者たちはチャンスを掴んだのです。しかし、紛争中と云う現実は怒りや、憎しみの深い溝が横たわっています。激しくぶつかり合う若者たちは、合宿で寝食を共にし相手の演奏に耳を傾けます。お互いの苦しい体験を伝え会い少しずつ心を許して行くのですが、コンサートの直前になって大事件が····。
「これは歴史の話じゃない!家族の話をしているんだ!」?私たち日本人の周りでも聞いたことのある言葉では。ウンザリ!嘘ばかり!決着する気がない!でも更に寛容に、想像力を働かせる力量のある日本人でありたいと思うのですが?
シメはやはり“ボレロ”が合いますね。
白菜

白菜の感想・評価

4.2
国家間の問題が、実戦を伴えば私怨に広がり、解決の糸口さえ見つける事が難しくなる。
こんな状況いい訳ないじゃんと誰もが思いながら、解決策が見つからない。
そんな思考で停滞した問題を、希望と情熱でハックした感じ。

ラインを引いてイスラエル人、パレスチナ人を左右に分けた罵り合いにより戦争を再現し、互いの傷を告白し合い、互いの目を見て挨拶する事で存在を認め、敬意を払う。

マエストロの重荷を背負った生い立ちと葛藤を、ドイツという国とユダヤ人の歴史に重ね、パレスチナ問題に希望を見せた。

見終わったらマスクがびしょでしたー。
tomy

tomyの感想・評価

-
パレスチナとイスラエルの問題をテーマに扱った作品

この問題に対する知識は高校の授業で扱った程度のもので、宗教や人種に関わる長い歴史の中で、彼らがどのような想いを抱き続けているのか理解することは疎か、推し量ることすら難しい

ただそこで仕方ないと諦めるのではなく、この映画では音楽であったように、なんらかの方法で歩み寄っていく必要があるし、明日何が起こるかわからない世の中だからこそ、他人事とせずにしっかり向き合わなければいけないと感じさせてくれる映画だった

この映画が平和をもたらしてくれることはないかもしれないけれど、少なくとも自分のように、新たなきっかけを与えてくれる架け橋となるような映画として、多くの人に届いてほしい
ひめ

ひめの感想・評価

3.5
イスラエルパレスチナ紛争の中に生きる
音楽を志す若者達の話。
葛藤しつつも音楽と、そして人として向き合おうとふる彼らや、彼らの背中を押すマエストロに胸を打たれる。
『音楽で平和に』アートと政治は無関係だと思いたいけど当事者達には超えがたい壁はあるだろう。
『これは歴史じゃなく家族の話』という言葉は印象的だった。
若さゆえの考えの浅さと過ち、そして涙が止まらないラストシーン、ヴィバルディの冬、ボレロ、テレビ等から流れるとこの映画を思い出してしまうほど心に刻まれている。

ウクライナの戦争がはじまり今また考えさせられます。
moimoi

moimoiの感想・評価

5.0
イスラエルとパレスチナの若者たち、ナチスの強制収容所で虐殺に加担した親を持つドイツの指揮者。
音楽は分断を修復しない。
歴史は覆らない。
奪われた命は戻らない。
では、私たちはどうする?
まさに今観るべき映画だった。
ストーリー全体は直線的でシンプルだが、安易なご都合主義に陥ることはない。
同胞を殺された者同士が「お前の国を絶対に許さないし理解もできない。
だがお前と俺は理解し合えずとも友達だ」に着地するまでの難しさよ。
しかし対話を諦めたら終わりなのだ。
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