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クレッシェンド 音楽の架け橋のyoyoのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

現在進行系の世界で起きてることを、無理に綺麗にまとめられても現実との乖離が大きいし、お涙頂戴モノだと嫌だな…と心の片隅で心配しながら鑑賞していた。本作は現実の出来事を基に作られたということで、どこまで本当かはわからないけれど、少なくとも私の心配は杞憂に終わりストーリーや演出で感動させようとはせず、リアルな描写でいい映画だったと思う。

有事の時にアートはどんな力を持つんだろう?と疑問を持ちながら観ていたけど、人間らしい「アート」という概念を通じて繋がった時は、胸に刺さるものがあった。
エンディングのあの瞬間でも、演奏が終わったあとはきっと憎しみは消えることはないだろう。
劇的ではないけれど、少しずつ距離を縮めて何世代にも渡って薄まっていくキッカケに、音楽がなればいいなと思った。
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