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コーダ あいのうたのchefcurryのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.9
マイルドにポジティブに描くヤングケアラーの話。"号泣"とかで推すのは大袈裟かな
予告を見て、これは絶対泣くやつだ、と思って見に行きましたが少しジンと来るくらい。
多くの人の涙腺のツボを押す要素が多く抑えてるのは事実だけど、
-漁協抜けた後すぐ軌道に乗りすぎ
-遅刻繰り返してレッスン受けられなくなった後歌の研鑚をしたのかどうか省かれたままコンサート、受験オーディションに移行
-上記のように準備不足感満載なのにお高く止まったバークリーの審査員を納得させたという描写が特になく合格
など、あまりに全てがうまく行きすぎて、(本当のcoda家庭はもっと大変だろうなあ)と脳がそちらの方向に想像を働かせてしまった。
悲惨さや救いのなさを描く映画も作ろうと思えば作れる中、defの両親や兄を性的不能者として描いていなかったり、作品全体を纏うポジティブムードやハッピーエンド敢えてのことだとは思うが。
手話、codaの家庭について考えるきっかけになったのはとても良かった。
製作陣が何を意図しながら作ったのかをインタビューなど探して理解したいと思う。


ルビィ役のエミリアはnetflixのローティーン向けドラマ「ロック&キー」で見たことがありましたが、こんなに演技が上手いとは!若い時のウィナノライダー、ケイトウィンスレットに系統が似てるなと思った。派手すぎない顔立ちが、 ケイトリン・デヴァーと共に今後しばらく「フツーな女の子」を描く作品に重宝されそうな予感。

今後見返して大切にしたい良い映画なのは間違い無い☺️ 
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