家族をテーマにした王道ストーリーがとても良かったです。近すぎるからこそ生じる摩擦や衝突、家族の良い面だけでなく嫌な面もしっかりと描いているのが好印象でした。
自分の大切な人が「自分が理解できない世界」に行ってしまう不安を描いてる点が良かったです。身近な人が何だか少し遠く感じてしまうという感覚は自分も身に覚えがあり、登場人物たちの発言や行動に対して、「何でそんな言い方をするんだ」と思う反面、理解できる部分も多く、複雑でした。
映画の撮り方や映像自体は単調で、良く言うと見やすく、悪く言うと量産TVドラマようで特筆すべき点はないのですが、演出は素晴らしかったです。特に後半のシーンはろうあ者である設定を最大限活かしたものだったと思います。
