YUKI

シン・仮面ライダーのYUKIのレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
3.9
チープだと言われていますが、
「特撮映画」というもの自体がチープさと緻密さの淡いにある存在だとは思いますし、それを表現したいのかも。
ただ、好きなチープと微妙な部分はあります。
ハチオーグの任侠物、時代劇的なノリは良かった。仮面ライダー特有のシリアスさと過剰さ、そして少しのユーモアが感じられて、仮面ライダー的!となります。
後は最後のシーンのキラキラ具合とかは思わず苦笑してしまうくらいだけど、まあもういいや、ってなります。
それはそれで作品性かもしれません。

とはいえ、サソリオーグの描き方はかなりテレビ的過ぎたし、台詞もあんましでした。
「シン」シリーズはパワーワードを作ろうとするがあまり、一度そのフレーズがハマらないとずっとハマらないフレーズを聞き続けることになるので、苦しい瞬間があったり。

後は浜辺美波の描き方をもう少しどうにかできないのか、とは思います。
別にいいのですが、あまりに綾波とアスカのミックス。
意図的にダサくされている気もします。
「シン」シリーズでの女性はイマイチ魅力的じゃない部分があって、どうしたものかな、とは思うのですが、もうそこは目を瞑るしかないのかと腹を括りました。

とはいえ、「仮面ライダー」を描ききっているとは思いますし、
シン・ウルトラマンよりシン・仮面ライダーのほうがオタクっぽさ全開でいいのかもな、とは感じました。
そういうオタクっぽさが比較的排除されたシン・ゴジラが1番まとまってて、商業的にも上手く行ってるのは皮肉なものではあるかもしれませんが。
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