私は仮面ライダーには特に思い入れがある訳でもなくて、単に庵野秀明さんのファンだったので観たいなと思いました。
今回は監督と脚本を庵野さんということなのできっと強いメッセージが込められた作品になっているに違いないと期待して観ました。
そうだろうと思えた最初が予告編を見た時でした。主演の３人が皆哀愁に満ちた表情をしている場面しか使われてなかった事です。これは何か作品のキーになっているのではと思いました。
主演で本郷猛役の池松壮亮さん、過大な力をもってしまった中での苦悩と人の強さと優しさを上手く出せていましたし緑川ルリ子役の浜辺美波さん、他人を信用しない感じから徐々に人を信用するように変化してゆく様子がとても良かったです。
この作品は、人の心の本質は善であるはずなのになぜ争いをしてしまうのかと問いかけているように感じましたし、映画の中のセリフで「辛いに１本足すと幸せになる」とあるのですが、これには思い切りなるほどと思ってしまいました。不幸と幸福は紙一重、その人の思いひとつでどちらにもなってしまうと…。そんなことを言っているように思います。とても内容の濃い作品で、面白かったです！
