子供の頃のライダーごっこみたいのを思い出す.
いくらなんでも話がない.脈絡がない.
構図がつまらない.セリフがダサい.
ちゃっちい。。
キツイ.
大人が見られた代物ではない.
段々とわかってきたのだが、
これらの一連の作品群に感じるなんとも言えない「怒り」「落胆」の感情の原因は、
単純に意図が理解できないとかではないということに気づいた.
作品の精神性が幼稚であるということ.
情熱とか愛の有無とかそういうことではない.
拙い.
時々ひどく凡庸なことをやるあたりも
一時が万事、子供騙しというか非常に稚拙で気分が悪い.
何も喋ってない時の方が余程みていられるってどういう現象か.俳優って.
最近の邦画は、解釈を委ねるとか言いながら、独りよがりで投げっぱなしの話が多い気がする.
でも結局そういう作品に限って、独善的というか、ナルシスティックというか、
「童心に帰るのがいちばん」みたいな、おじさんの甘えとかエゴが垣間見えるし、見てて気持ちのいいものでは無い.
それをつくる意味というものをこの人間は考えたことあるのだろうか.
(分かっていたことなのかもだが)今回のもモラルとかコミュニケーション力がないのが作品から滲み出てしまっている.
社会や世界に対する認知や問題意識、やさしさの表現を放棄していると感じる.
ひとはややもすると、声の大きい人の声こそがいちばんのマジョリティあるいは正義であり新しいスタンダードなのだと思いがちだがそれは違うと思う.
これはこの監督がさらけ出している稚拙さの発露であり、よくこんなもんを恥ずかしげもなく出せるな、というふうに見るべき映画なのだと思う.
わたしはこの映画を支持しない.
全く素敵さを感じる部分が皆無なのだから.
支持する理由がない.
およそ大作と言われる映画にあるはずの説明力とか構成力を感じない.
これは総合すると、もはやほんとに「実力がない」と言っていいのかもしれない.
メジャーの世界、日本を代表する、みたいなポジションにいるべき人とは感じなかった.
そういうひとが撮るべき作品には断じて見えなかった.