庵野さん、いいか。庵野さんは「巨匠」なんだ。巨匠ってのは「長所で崇拝され短所で愛される」存在なんだ。だから長所伸展で勝負してくれ。無理に短所を埋めようとするな。無理だから。誰も幸せにならないから。
めちゃくちゃ良いロケハンできてたじゃん。今作の白眉はロケーションだよ。それ使って、いつもの異端アングルと変態的高速カット編集でバシバシやって、俺たちの脳内麻薬を鷲掴みにしてくれよ。長回ししちゃアカンて。実写でそれは向いてないって。
原作音源の許可取り出来てたじゃん。いつもみたいに最高のタイミングで、大音量で子門真人を鳴らしてくれよ。あんた程「音楽は麻薬」ってわかってくれてる人も昨今いないのよ。正直中途半端だったよ。1号2号の同時変身シーンはね、あれは良かったと思う(ただ如何せん画面が暗過ぎる。今作に限らないけど邦画においてCG併用の激しいアクションシーンが常に暗闇で行われるの勘弁してくれ、資金不足が透けて見えて悲しい)けど、それでも半端。
有名俳優いっぱい揃えられたじゃん。もっと使い捨ててくれよ。あんたにとっちゃ人間も書割なんだから、今までもそうだったろう? 生身の人間で内面性なんて描けるわけないんだから。そこに時間かけちゃアカンて。まともなセリフ指導もできない(というかそこに価値を見出してないだろ)から、抑揚のあるべき言葉をそもそも用意させちゃいけないって。負け戦だから、そっちは。もっと使い捨てて。全員安田顕ぐらいでもいいよ。だからクモとサソリは良かったよ。(大森さんのおかげか。クモ編が1番視聴に耐えられた)
手癖に陥るのは、まあ一般にはよくないけど、俺は許すよ。
池松壮亮はシンジくんだった(マスク内での対話描写とかガチ)
森山未來が人類補完計画を言い出したときは笑っていいものか悩んだよ。
松尾スズキは劇パト1かね。
想い人のクローンと味方兵器の量産型で毎回そんな盛り上がるものでもないとは思う。
ただ手癖で勝負するなら別に仮面ライダーじゃなくてもよくないか…?
色々あるけどこの映画で感じられた不満や欠点が全部ひっくり返って魅力に転じたのが『シン・ゴジラ』で、やっぱりあれは傑作なんだよな。。と思った。。
あとジャニタレ使って予算も潤沢ではなかったはずなのにあんだけ面白いヤッターマン作った三池はすごいなとも思った。。
もうこれでシンシリーズはおしまいだっけ。次はどうするんだろう。いや、まじでもう実写はやめといた方がいいと思うけど…どうなんすかね?