仮面ライダーにはさして思い入れもないので、フラットなメンタルで見始めたのですが、色々と事前の想像と違っていてびっくりでした。
なにより意外だったのは、映画の暗さ。ストーリーも暗いし、役者の演技も暗いし、画色も暗い。なんだこれは。特撮映画ってもっと華やかなものじゃないのか?
ポジティブな面では、ヒロイン(浜辺美波)の造形がかなり意外。巻き込まれ型でもなく、主人公を支える内助の功型でもなく、主人公を率先して牽引するリーダー型なのだから。前半は彼女が主人公ではと思わせる。
そして彼女の遺志がライダー1号に引き継がれ、さらに2号に引き継がれる。そういう「継承」の物語としては見応えがあります(最後はホモソーシャルな感じになって戸惑いますが)
とは言え、この入退場の激しい物語を2時間でやるのは余りに慌ただしく、特に両ライダーの人となりがよくわからないまま終わってしまった感じは残念です。
仮面ライダーや怪人のビジュアルは良いし、サイクロン号もかっこいい。スピード感のあるアクションも悪くはないです(時々CGが雑になりますが)。ただ全体的には首を捻る場面が多かったです。