デヒ

東京自転車節のデヒのネタバレレビュー・内容・結末

東京自転車節(2021年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

2021.08.11.火曜日 ポレポレ東中野にて鑑賞

やっと観られた!
期待していた分、とても面白かった。
covid-19で東京全域に緊急事態宣言が発令され、街頭から人影が消えて仕事を失った青柳監督が奨学金の返還のためUBER EATSの仕事をしようと決め、東京に上京し、稼いで行くロード•ドラマ的なセルフ•ドキュメンタリー。

先ず、監督の青柳拓監督がとても魅力的な人。
上に言った通りに劣悪な環境の中で生きていくために始めた仕事だが、監督は肯定的なエネルギーを発散する。無気力な姿が時々見られることさえも許され、共感される。

GO PROと携帯電話で撮影。身近なカメラ。私たちはただ映画館の座席に座って映画を見ているだけだが、監督の旅路に同行しているような印象を受ける。

街頭に人影は消え、UBERの人がいる。監督はこの状態を「UBER EATS戦国時代」だと表現した。印象に残っている言葉。

一番印象に残っているのは、夜の日に坂を登っている場面。監督の顔を写し、画面越しから感じられる早いスピード。私は画面だけを見て、道路を走っていると思い、いくら速度が大事だとしても速度があまりにも速くて安全不感だと思って眉をひそめたが、カメラが道端を映した瞬間気づいた。 道路でなく傾斜の高い上り坂であったことを。 監督はあの所で全力を尽くして走っていたのだということを。 私の偏見に対して反省をするようになった瞬間。 瞬間的な衝撃を受けた。

緊急事態宣言やUBERなど… 様々な考えをさせてくれる映画。テーマ意識を持っていながらも重いだけではない、笑って楽しめる映画だった。

主題歌大好き。ダウンロードしたいなぁ。
デヒ

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