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そして、バトンは渡されたのchのネタバレレビュー・内容・結末

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

石原さとみさんと永野芽郁さんの演技は、それぞれの役にぴったりだった。二人の美しさも目の保養。

特に感動したのは、永野芽郁さんが卒業式で「旅立ちの日に」を泣きながら弾いているシーン。ママが卒業式に来ているという場面も心に残った。

結婚式の「私は幸せだね。父親が3人もいてみんなに愛された。だから今の私がいるんだね。」→「いえ。優子ちゃんがいたから今の私たちがいるんですよ。」心温まった。

子役の演技力がすごい。雨の日に落ち込んでいたところ、早瀬家でピアノ演奏を聞くシーンは特に印象的だった。

【違和感があったところ】
・意地悪をしていたクラスメイトが、永野芽郁さんの家庭事情を知った途端に態度を変え、それを笑って許し、その後仲良くなったという展開には違和感あった。

・早瀬くんはピアノの才能があるのでしょうが、本人には料理人の夢があり、進路選択の際や、音大を中退してまで料理人の修行のために世界を回る強い決意があった。それにもかかわらず、周囲がそこまで彼をピアノの道へ強制する必要があるのか疑問だった。

・早瀬くんにバトンを渡すという設定は感動的だったが、彼と再会して結婚に至るまでの描写が薄く、あまり祝福や感動の気持ちが湧きにくかった。

・こんなに波瀾万丈で、環境が頻繁に変わる人生で、こんなに良い子に育つのかという点も疑問。ママのことが大好きなのに、理由もわからず去られたにもかかわらず、「逃げられたんだね」と笑い話にできるものなの?「泣くのではなく笑うの」というママの教えに忠実なのだろうが、みいちゃんに闇がなく出来の良い子すぎて人間味が欠けているように感じてしまった。

みいちゃんの人間性が良い子だからこそ、ママを含めて3人の父親から無償の愛を受け、バトンを渡すというこのストーリーが成り立つのだと思った。このことに自分を納得させ、許せる心を育てようという気持ちになった。
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