こぅ

みんな我が子のこぅのレビュー・感想・評価

みんな我が子(1948年製作の映画)
3.5
[世の中には責任を負う度胸がない人間もいる]

アーヴィング・G・ライス監督による、日本未公開、サスペンスタッチの【ヒューマン・ドラマ】。

’46年、アーサー・ミラーの演劇の映画化。


戦時中、自社の欠陥部品を軍に納品した事で戦闘機が墜落し、◯◯を失った一家。
事件の真相が明らかになるにつれ、深まっていく家族の葛藤…。


脚本が、サスペンスに固執していないので、父であるジョー・ケラー(エドG・ロビンソン)の真偽は、観てる者は鼻から察しがつくだろう。

問題の欠陥商品について、ジョーの部下は刑務所に、上司であるジョーは、裁判で無罪判決になっている事実も手伝う。

ジョーの家族をメインとして、次男、クリス(バート・ランカスター)のフィアンセ、アン(ルイス・ホートン)の家族である兄、ジョージ(ハワード・ダフ)のみ、父、ハーバートの名前は飛び交うが、存在自体はキャスティングされていない。

レストランでの食事中に事件が起こるのが、きっかけで亀裂(疑惑)が入り始める、、

父を信じるクリス、旦那を庇う妻、ケイト(マディ・クリスチャンズ)、家族間のそれぞれの思いが交差する。

クライマックス、息子が尊敬してきた父を問い詰める。


ジョーの言い分もクリスの言い分も分かるから苦しい、、

終盤は、長男、ラリーの死の真相が明らかになる。

走行中のトラックのタイヤが外れて、通行人が亡くなる、というのは特例にしても、会社でも不良品を隠蔽=リコール等、身近でも起こりうる事件だ。


売りであろう衝撃的結末は読めたが、到底納得は出来ない。

ACC-215
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