アロユニ

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガードのアロユニのレビュー・感想・評価

3.4

「ギャリーとヨハンに捧ぐ」じゃねーよ。

面白かった。面白かったんだけど、なんかモヤモヤする🤔

スケールもアクションもクレイジーさも、前作から確実なパワーアップを果たしてる。

不謹慎なブラックジョークで満ちた感じも、さらなる勢いを得ている。


…いや、このジョークが、うまく機能していなかったように思う。

前作ではゲイリー・オールドマン扮する超胸糞悪い極悪人がいたおかげで、ブライス達の不道徳さは緩和され、あるいはそれを武器に巨悪を打ち負かすところに快感すら覚えた。


今回のアリストテレスも悪人であることに間違いないが、前作のインパクトとは程遠い。なのに、ブライス達の下品さは右肩上がり。

終盤の''おとり作戦''。
命をぞんざいに扱う主人公に、どうやって共感しろというのか…ボディガードの正義感からはどうにも逸脱しすぎている気がしてならない。


このシリーズに何を期待してるんだと言われたらそれまで。この手の作品は、そのモラルの崩壊こそが醍醐味だとも思う。

普段ならこういう作風も大好物だが、ヒールでもアンチヒーローでもないなら、前作くらいのバランスがちょうど良かったのではと、ちょっと引いてしまった。


ライアンにサミュエルにモーガン・フリーマンにアントニオ・バンデラスにフランク・グリロ。

最高に豪華な共演だっただけに、大変惜しい。これも前作への愛ゆえか。


クロサワと睾丸。等価交換で貸し借りなし。これからは親子仲良くね。
アロユニ

アロユニ