Kaoric747

ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言のKaoric747のレビュー・感想・評価

3.0
ホロコースト当時のナチス武装親衛隊のエリート、収容所の会計係に警備兵、収容所の周辺住民へ行ったインタビューで構成されたドキュメンタリー。疑念も抱かずに関わっていた自分を恥じる者、直接手を下していないのだから無罪と考える者、そんな残虐なことが行われているとは知らなかったという者、ナチスが行ったことは間違っていなかったという者、三者三様だ。現代に生きる我々はナチスドイツがユダヤ人に対して行ったことを歴史として知っているから、それが大変な間違いだったと分かるが、当時を生きていた人々は気づけたのか。何かおかしいとは感じても、答えを知った上で「間違っていた」と言える我々が彼らを批判できるのか。歴史の積み重ねがあるからこそ、ウクライナで起こっている戦争に対して間違っていると言えるし、核兵器は根絶するべきだと分かっている。当時を生きていた人々がどう考え、どう感じていたのか知り、歴史や事実をアーカイブしていくことで、間違った道を選ばないようにすることしか人間にはできない(2022/8/16 kino cinéma天神)
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