あしからず

セールスマンのあしからずのレビュー・感想・評価

セールスマン(1969年製作の映画)
4.1
免罪符の発行から教会の不信からここまで何の違和感もないけど「聖書販売は金になる」はさすがにド直球すぎるダイレクトシネマ。聖書のセールスマンを通して見える消費社会と貧困が鮮烈。”幸せ“の売り文句と反対に明日も分からない生活に“怖い”と呟くお客の姿。アナグマやウサギなど動物の呼び名が付く販売員は「ストライキ」のスパイを想起させる。資本主義に囚われた販売員ポールの悲哀に息が詰まりそうだった。これ聖書販売会社?よく上映させてくれたなあ。

下高井戸のメイズルス特集とアートハウスの上映は全くの偶然だったけどその後互いに協調したという話を想田監督のトークで聞けてよかった。
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