Frengers

セールスマンのFrengersのレビュー・感想・評価

セールスマン(1969年製作の映画)
3.6
アメリカの矛盾についての映画。セールスマンは資本主義と宗教に引き裂かれた存在として描かれる。上司には「あなたは聖書を売りながら幸せを与えているので最高の存在です」と言われ、普遍的なハズの聖書は改訂され新たに売られる。本人たちは家族を支えるために競争社会に身を浸し、高い売り上げ目標を設定し野心を燃やす。しかし、実際買うのは富裕層のみで生活費で精一杯の家族は買わない。つまりは格差社会と搾取の構造が浮き彫りになる。互いに間柄を良く知る4人のセールスマンに密着した本作が辿る物語の結末はアメリカ社会、ひいてはグローバル社会の縮図に他ならない。

中盤に出てくる『勝手にしやがれ』そっくりのショットに興奮。
Frengers

Frengers