斬新で繊細、奥深い洞察とストーリーが楽しめる上質なドラマ作品。
1組の夫婦とその友人が、余命いくばくもない親友を訪ねるところから始まる。
ただこの映画の凄いところは、その親友との交流がメインのストーリーではない点。
あと少ない命を生きる親友を目の当たりにしながら、自身の人生を見つめ直していく。
映画の中で親友と触れ合っている時間はそこまで多くない。
ただその経験が主人公たちの頭の中、さらには観客の頭の中にずっとある状態で話が展開されていく。
親友と別れた後に起こる悲喜交々な出来事が、普通とは違う見え方をしてくる。
幸せとは何なのか、幸運な人生とはどのような人生なのか。
リー・アイザック・チョンはやっぱり凄い監督であり、凄い脚本家。
近づきすぎず、捉えすぎない撮影も斬新で印象的。