フライパン

かそけきサンカヨウのフライパンのレビュー・感想・評価

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)
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個人的に、観たことある今泉力哉監督作品の中で1番微妙。

すっごく良い人っぽく描かれてる父親は、よくよく考えれば優柔不断の自分勝手。離婚の原因も多分あの人のせい。

全員の会話のテンポが、いちいち詰まりながら話す感じの間を孕んでてイライラする。その上、音楽の使い方がやけに説明的に感じた。ただ、これらの問題は恐らく非現実的で腑に落ちない演出のせいで、それを体現する演者さん達の演技は子役のあの子を含めて全員素晴らしかったと思う。父親役はミスキャストでは?

鈴鹿央士さんの演技は特に素晴らしいと思うけど、陸くんの性格、特に "好き" に関する答えの曖昧さとか、凄く鬱陶しくてムカつく。今泉監督は、「友情とも恋愛でもない、だけど二人の間には何かがある」的な、まだ名前のない男女の関係を描くことに秀でた監督だと言われるし、個人的にもそうだと思うけど、それが今回全く達成できてないと感じるのは脚本の問題かな?
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