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ベネデッタのnanaのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
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天国でしもべになるより、地獄で支配者になるのだ!

原作となっている書籍『ルネサンス修道女物語』は図書館にあったので今度読んでみようと思います。
ポール・バーホーベン、80を越えても丸くなる予定全くなし!
彼の作品ではいつも、主人公(とりわけ女性の主人公)は自らの意思で選択し、行動します。
それが世間的に見て正しかろうが正しくなかろうが何だろうが、己の道を突き進むのみ。
バーホーベンも、別に主人公に共感して欲しいとは思っていないはず。

ベネデッタを演じたヴィルジニー・エフィラは、バーホーベンの前作『エル』で彼女が演じた役を考えると面白い。
シャーロット・ランプリングの凄みはもはや言うまでもないですが、特に最後の彼女の行動はうおおと声が漏れそうになりました。

観客の価値観や考えををグラグラと揺らし続ける作品ですが、何よりエンターテイメントとして今回も存分に堪能できました。
ちょっと都合が悪くなったらドスの効いた声で叫ぶやつ、いつか自分もやってみたい。
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