アラシサン弐

べイビーわるきゅーれのアラシサン弐のレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
4.5
ゆるすぎてスタイリッシュという謎現象。

昨今、無理矢理にでもジェンダー論や多様性と結びつけようとする女性アクション物が乱立してる中で、こんなにも良い意味で肩に力が入ってなくて脳ミソ空っぽにして笑えて爽快な映画は久しぶり。
なんとなくタランティーノ味も感じる。

短い映画なのに、気だるげな会話劇だけで二人の人となりがよく分かるの普通に凄くないか。
フローリング走る犬の音のくだり可愛い。

二人以外のキャラクターも変な人しかいないのに、濃すぎないというか絶妙な味付け。
いるよね、他部署でこっちの業務のこと知らないのに、仕事とはなんぞやみたいに話してくる人。

「ちょっとシフト代わってくれない?」みたいなノリで殺しのお願いする感じとか、ガールズバーの休憩時間みたいなテンションの会話とか、死地に向かってる時もチャリ停める場所気にしたりする感じとか、「殺し屋」っていう現実離れした存在に日常が入り込んでるミスマッチ感が絶妙で、ずっと観ていたくなる。

一応、生きづらさを抱えてる人が社会と向き合うまでの成長みたいな要素もあるにはあるけど、よく見たら全然向き合ってないし成長してない感じも良い。

続編はカーアクションか??
アラシサン弐

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