素晴らしかった。
映像言語と漫才のようなテンポ感（それはかえって非現実的な）、そして独特のカット編集と録音と整音。
「こちら」か「あちら」かで
評価が分かれそうだけれど
自分は割と「こちら」的な小中時代だったので、この映画を作ってくれたこと感謝したいな。
家庭の問題や学校での問題、人間関係。
ほとんど訳も分からず翻弄されるしかない子供。でも、弱くも確かな自我みたいなものがあって、ラストに向かっていくにつれ、絶望と悟りみたいなものが深まっていく。
それでも最後に「幽霊たち」に手を振り
あの歌を歌い続けることで
どうにか生きていくんだろうな。
ほんと実存子供映画の新たな傑作だと思う。
予告見て『茶の味』みたいなシュールコメディを予想してたけど、『動くな！死ね！甦れ！』とか『大人は判ってくれない』『お引越し』が近いのかな。
青葉市子の詩が流れてじーんとした。
あと好きな鳥がひょんなとこで出てきてなんか嬉しかった。
