これがあみ子の生きる道。
こちらも今村夏子原作。不思議な映画だった。発達障害と思われる少女あみ子が直面する厳しい現実を柔らかい仕立てで見せつけられた感じ。途中何度もため息を吐きながら観た。あみ子の悪意のない、むしろ好意でやったことが相手を傷つけてしまう、残酷なお墓のエピソードが痛々しい。あみ子の訴えに応答しない家族たち。タバコを吸い不良化していく兄が見てられない。尾野真千子演じる、母親になれない継母もつらい。井浦新が演じる父親役が一見優しそうでいて、子どもたちのことを何も解決しない人でなしで一番酷いと思った。彼なりに妻と自分を保つのに必死なのかもね。私でもあの子を育てる自信はない。劇伴もファンタジックな描写も優しそうでいて描いているのは大変つらい現実。あみ子以下子どもたちの演出が上手かった。あみ子を見守る？ぼうず頭の彼の存在に救われる。スポーツと芸術の秋に、心の筋トレ続けます。
