2024_100
多分良い作品
だけれど応えられない自分がいる
うーん…うーん、だ。
本作を単純に好きになれないのは、多分作品として上手く出来上がりすぎているからなんだと思う。
こんなに酷い話をこんなに上手い映画として仕上げてしまって良いのか？と。
あみ子の持つ個性をわかった風で受け入れることもできないし、かと言って作中の父母の様に拒絶することもできない。ずっと居心地が悪いジャンルを超えた演出に翻弄され、うわーこの映画好きじゃないな、に着地した。
観客に起こる不条理以上にあみ子は（あみ子の価値観では）不条理の中に生きている。故に身に付いた鈍感さなのか、生まれついてのものなのか、度を超えた純粋さはひたすら辛い。
母親が産みの親だったらもっと違っていたのかな？なんて思うも、それはあまりにも無責任な気がして、じゃあどうすれば…全く応えることができない。あみ子の『応答せよ』に。
『頑張れ』でもないし『君はそのままでいいよ』って単純な話でもない。ただ『生きていて』ねって、無責任だよな。って凄くモヤモヤした。
やっぱり『好き』な映画ではない。
