なんでこの作品を撮りたいと思ったんだろうってくらい原作とかけ離れていた。ところどころ原作を取り入れてるけど、どうでもいいようなとこばっか。原作を知らない人は、この描き方で話についてこれたのかなと思った。ラストシーンはさすがに多少上手く描けてたかな。全体的に恋する惑星みたいなトーンだった。
アレンジした中で唯一、お！と思ったのは、ゆみこを黒人とのハーフ(？)にしたこと。斬新だったけど不思議としっくりきた。理由を語らず自然にいる感じもよかった(語った方がいいという意見もあるだろうけど)。どうせならがっつりダンスやってる設定にしてほしかったなー。なんとも中途半端だった。
小松菜奈さんは、どうにもならない悲しみから抜け出せなくて、息をつめてギリギリで生きてる雰囲気がよく出ていて、初めて芝居を見たけど、いいかもしんない！と思った。きれいな人ですね。アップが多いけど、ひたすら見れてしまう。冬にブルーのマスカラもかわいかった。
柊がセーラー服を着る理由をもっと掘り下げて欲しかった。あの描き方ではただの変わった人になってしまう。
吉本ばなな原作の映画って作品のテーマを監督が読みきれてないものばっかりで、期待しても期待しても映画化されるといやしほっこり系に仕上がってしまう。ちなみにファンでも文句なしなのは唯一白河夜船です。脚本も演出もキャストもすばらしかった。最高。気になった方は見てみてください。
