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ザ・ミスフィッツのmaroのレビュー・感想・評価

ザ・ミスフィッツ(2021年製作の映画)
3.0
2022年日本公開映画で面白かった順位:9/10
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

監督は『ダイ・ハード2』(1990)や『クリフハンガー』(1993)のレニー・ハーリン。
主演は『007』シリーズで5代目ジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナン。
期待しかないじゃん?
ところが、いざ蓋を開けてみると、、、これがまた何とも言えない内容で。。。
肉まん頼んだから、具が入ってなかった!みたいな。
皮しかねーわ!みたいな。

◆ハリウッド映画で時々ある"全部乗せ"の危うさ

この映画は、私営刑務所に隠された金塊を奪う強盗アクション映画。
なんだけど、いろんな映画の要素を全部乗せした幕の内弁当なのよ。
各分野のスペシャリストを集めたチームは、『オーシャンズ』シリーズ感が。
刑務所への潜入及び脱出ってのは、『ザ・ロック』感が(笑)
終盤にちょろっとあるカーチェイスのシーンは、『ワイルド・スピード』シリーズ感が。
ヒットした映画のいいとこ取りをしたのは悪くないと思うけど、結局何の映画かわからなくなってた(笑)

それもそのはず、まずキャラクターが薄すぎた。
みんな一応は得意分野があるのに、その見せ場がゼロで印象に残らない。

あと、不必要な会話の多さ。
一応はアクション映画なので、テンポのよさを期待した。
ところが、ストーリーに関係ない会話ばかりで、テンポがメチャクチャ悪い。

極めつけはアクションの少なさ。
格闘もカーチェイスもラスト20分に気持ち程度(笑)
もっとド派手なやつを観たかったなあ。

◆主演とそれ以外で知名度の差がありすぎる危うさ

今作の主演はピアース・ブロスナン。
ジェームズ・ボンドを演じただけあって、彼の知名度は抜群だと思う。
ところが、それ以外のチームメンバーが、ほとんどわからなくて。
過去の出演作を見ると、けっこうな大作に出ている人もいるけど、これだけ映画を観ている自分でも、パッと出て来ない(笑)

完全にピアース・ブロスナンでもっているようなもの。
その彼でさえ、ほぼ見せ場なく終わっているので、もはやこの映画は誰得なんだっていう気しかせず。
一応、若い女の子を引っかけてワンナイトできちゃってるところに、ジェームズ・ボンド健在!っていう感じはあったけど。
もはや、ファンサービスのようなものだよね。

見方を変えれば、次の世代を引っ張る"パパ役"を買って出たと思えなくもない。
まだ自分たちだけでは客を呼び込めない若手(じゃない人もいるけどw)のために、客寄せパンダとなり、この映画を観て、彼らも知ってもらおうっていう。
その割には、他のメンツが印象に残るかっていうと、そんなこともないんだけど。

あ、敵役を演じたのはティム・ロスだった!
彼はベテランだね。
踏んだり蹴ったりのものすごく可哀想な役どころで、逆にそれが笑える部分ではあったけど(笑)

◆一番印象に残ったのは、、、?

ゲロ(笑)

◆そんなわけで

悪くはないけど予告詐欺に近い。。。(笑)
出資している人はいるはずだけど、どうやって企画通ったのか知りたい。
多分、90年代の映画が大好きな人が出資者にいたんじゃないか疑惑。
監督の代表作である『ダイ・ハード2』も『クリフハンガー』も90年代前半だし、ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドをやってたのも90年代。
ゲームとかもそうだけど、メディアで紹介されるときの代表作が古いものばかりだと、その面白さは博打かも。

なので、非オススメ(笑)
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