Toshiko

007/美しき獲物たちのToshikoのレビュー・感想・評価

007/美しき獲物たち(1985年製作の映画)
3.1
原題 "A View to A Kill". 1985年、イギリス、アメリカ。ロジャー・ムーア58歳の時の作品だそう。彼がボンドを演じた全7作のうちの最後の作品でもある。
ソ連から亡命したゾリンという男は、ナチスの強制収容所でステロイドによる知能向上が実現するかという人体実験により生まれた子ども(天才)という設定。ゾリンのパートナーでもあり、ボディガードでもあるメイ・ディ(グレイス・ジョーンズ)も同様の背景を持つ人らしい。そのゾリンが経営する会社は原爆にも耐えうるICチップを作っているんだけど、競走馬にそのチップを埋め込みそこから馬体にステロイドを注射することで、レースに勝利し荒稼ぎもしているという設定。ゾリンの最終目標は競馬ではなくて、シリコンバレーを爆破することだった。
最初のスキー場の逃走劇では、スキーだけでなくスノボにも乗る。時代の流れを感じる。

ロジャー・ムーアなのに、随分と遊んでるボンドになっている。一本の映画中、4名の女性と寝ている。数字ではないし、それでも別にいいんだけど、その前の関係性がわからないので唐突な雰囲気を払拭できてない。こういうところが、007が好きじゃなかった理由だった。いろいろ観てきて、ようやくそうじゃない作品がいくつもあるんだって気づいたところだったのになぁ。だって唐突な性行為の始まりはポルノ映画と同じじゃないですか?

本作品でMの秘書役マネーペニーを演じていたロイス・マクスウェルが降板とのこと。最後はピンク色のドレスに花いっぱいあしらった帽子というファッションだった。年齢にはマッチしてないけど、ボンドもかなり歳をとっているので、これはこれでいいのかな。
テーマはDuran Duran ”A View to A kill ”
(適当な音源が見つからなかったので、以下は映画の一部映像)
https://youtu.be/9ykdrqPPoFQ
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