イワシ

老婆らしからぬ老婆のイワシのレビュー・感想・評価

老婆らしからぬ老婆(1965年製作の映画)
4.1
夫を亡くした老婆シルヴィがいつものように買い物に出かけたとき、その横を通り抜ける若者達の爽やかな運動感は何事かが起きるような予感を喚起させる素晴らしさ。実際、老婆は若者の跡を追って奥まった路地にある小さな映画館を発見するのだが、映画を観るわけでもなく窓に貼ってあるスチール写真を眺めるだけの時間をルネ・アリオは老婆に過ごさせる。らしからぬアクションではなく、らしからぬ場所にシルヴィを配置すればそれで映画になるだろうという監督の選択はこの上なく正しいと確信できるショット。
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