ファルコン

フェノミナ インテグラルハード完全版のファルコンのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

『フェミノナ インテグラルハード完全版』、初っ端からエグい。まあホラーは1発目の殺人が衝撃的であればあるほどインパクト大きいからね。

日本にも「虫愛る姫君」とかあったよね?『フェノミナ』はそれに近いのかな。

物語の始まりはサスペリアそっくり。

ジェニファー・コネリー、役名もジェニファーなのね!

夢遊病のことで、女学院の他の生徒たちにジェニファーがいじめられるシーンはつらかったけど、ハエを呼ぶジェニファーの魔性というか神々しさが素晴らしかった。

いやー、最後の、ジェニファーがブルックナーに殺されそうになったところでチンパンジーのインガが来て、ブルックナーを殺してナイフに付いた血を見て我に帰ったインガに、ジェニファーが寄り添うシーン切なかったね……泣いてしまったよ……。インガはブルックナーに親友だったマクレガー教授を目の前で殺されたんだもんね……。

ダリオ・アルジェント、「動物は殺さない」けど「動物が人間を殺す」はやるんだよね。『サスペリア』もそうだった。

教師のブルックナーさんの家、要塞みたいになっててすごかったなぁ。

虫の視点からのカメラワークが面白かった。

蛆虫と蛆虫がたかった死体の描写があるのでだいぶグロいですが、私はあまり気にならなかったかな。

ゴブリンの音楽と、たまに入ってくる歌詞ありの曲が妙な組み合わせ。

ジェニファー・コネリー、14歳でこんな映画に出るとかすごいな…。

連続少女殺人事件の真犯人を追う展開ながら、『サスペリア』同様に真犯人の姿やその経緯をしっかり映すことが狙いではないんだよな。ミステリーとは違う。

『サスペリア』と『13日の金曜日』と『エルム街の悪夢』を上手く組み合わせた感じ。だけど虫を愛し、虫に愛される美少女がいじめられる作風はダリオ・アルジェント特有の味わい。オリジナリティがある。面白かったなぁ。
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