りょう

フェノミナ インテグラルハード完全版のりょうのレビュー・感想・評価

3.4
 現在でもジェニファー・コネリーはとても美しい女性ですが、1985年(14歳)の当時からこれほどとは思いませんでした。映画を完全に支配しているし、彼女が主演でなければ最後まで観られなかったかもしれません。ジョルジオ・アルマーニの衣装も素敵で、当時の彼女にはネクタイがよく似合います。
 若い女性を狙った連続殺人、夢遊病、昆虫との交信、女学校のいじめ、チンパンジーなどなど、いろんな要素をつめ込みすぎているので、個々のシーンは悪くありませんが、物語そのものが曖昧になっている印象です。粗雑な編集もなんとかならなかったものかと…。
 ただ、ジェニファーが美しい少女で、彼女が昆虫とつながるというアンバランスな設定が秀逸でした。蠅、蟻、蝶などなど、無数の群れで襲撃されたら人間もかなわない虫たちが少なくありません。このアイディアをもっと強調した展開があればいいと思いました。現代でリメイクするには荒唐無稽なので、ちょっともったいなかったです。
 ジェニファーの腕などを這う蜂や蠅が登場しますが、この映像をどうやって撮影したのか不思議でした。まるでCGのようにうまく描かれています。S・S・ラージャマウリ監督の「マッキー/Makkhi」の元ネタって、この作品なのかもしれません。
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