このレビューはネタバレを含みます
弁護士の宝生エミは、有名弁護士である父に恥じない弁護士になろうと日々奮闘しているが思うようにいかず落ち込む日々を送っている。
そんなある日、妻殺しの容疑で逮捕されている矢部五郎の弁護を引き受けることとなった。話を聞くと事件当夜は金縛りにあっていて全く動くことが出来なかったという。
真実を確かめるべく、その日矢部が宿泊していたしかばね荘を訪れると、矢部が言った通りの落ち武者の霊と知り合うことになる。
霊でもなんでもいい、証人になって!!という無茶振りから始まるストーリーですが、笑える要素も沢山あるしラストはグッときます。写真形式で主人公がその後どんな生活を送ったかがわかるのでもう少し描いて欲しかったという消化不良感もあまりなく楽しめる作品です。
ただ、一番可哀想だったのは弁護士事務所のボスかな。
ちゃんと意味のある死に方だけど、主人公の反応などもコミカル寄りになっているのでこの辺は現実的な感情との乖離を感じるかも。
竹内結子が一人二役で、妹の鈴子を殺す役をやっているのですがその時の「妹が死んで悲しいんですぅ」っていう絶妙な嘘くさい演技とか役者さんの凄さを感じてしまいますね。
小日向さんも霊界の秩序を守る役職の人として、あの世からやってきているんですが、主人公の肩をトントンと叩くシーンが小指だけで叩いたりしていて、こういう細部は指定がないなら自分で考えて人間とは違う存在らしさを出しているのかなって思うと本当上手な役者さんばかりで楽しめます。
EDの歌は深津絵里が歌っていてコーラスを法廷ボーイズが担当しています。お前らが歌ってるのかよ!!ってスタッフロール一時停止してまじまじ見てしまいました。