はなび

ONODA 一万夜を越えてのはなびのネタバレレビュー・内容・結末

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

キャストは日本人だけど、監督はフランスの方だということ。
日本で公開されて本当に良かった。
小野田さんのことは昔にテレビでそういう人がいたということを知り、衝撃を受けた記憶があるけど、それ以上深く知ろうとしはしなくて...。この映画を見て、たくさんのことを知ることができた。

戦争との関係を切っても切れない映画だけど、被害者とか加害者とか偏った考えを押しつけてくるのではなく、小野田さんが終戦を迎えるまでの人生がしっかりと描かれていて、どう感じるのかは観る側に委ねられた作品だったと思う。


小野田が、仲野太賀さん演じる鈴木紀夫と出会って、もう戦争は終わったことを知り、上官を連れてきたら終わりにすると泣いていたシーンは特に印象に残った。
小野田も本当はもう終わりにしたかったけれど、その反面、植え付けられた忠誠心によって解除命令がない限り終わりにできなかったんじゃないかと思い、教育の重要さを再認識させられた。

また、小野田がずっと緊迫した生活を送っていた一方で、鈴木紀夫が上官を訪ねて行った時、上官はさっさと戦争のことを忘れ、昔の印象とは全く違う人物になっていたところが皮肉というか、印象的だった。
はなび

はなび