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梅切らぬバカのPoMooNのレビュー・感想・評価

梅切らぬバカ(2021年製作の映画)
3.0
加賀まりこの懐が深い演技が光る、心が温かくなる作品だが、何気に問題提起もしてるのかなぁ?

年老いた親にとってはギックリ腰をするような50歳になる障害の息子、忠さん(塚地武雅・今やすっかり素晴らしい俳優)を一人置いては死ねない。親にとって切実な問題。そこで忠さんがホームで暮らせる事を考えるが、、。障害者のホーム自体、地域住民には目の上のたんこぶ。老人ホームや障害者ホームは地価を下げるし、何か事故が起こる事を迷惑に思う事を一般的にも聞く。ここでも住民達は自分の生活の事ばっかりで、成熟していない社会だ。大した事でないけど、忠さんも隣の小学生とやらかし、住民が騒ぐから事は大きくなる。隣の夫は嫌なヤツ、ちゃん背中で子供に教えろよー!とおもってたけど、少しずつ変化していくのを見て普通こんなものかもと。

実際に障害の子供を持つ知り合いがいる。やはり、興味があるものを見つけ人の家に入り込み、警察沙汰になったことが過去にあると言っていた。傍目には大変だけど、この作品の加賀まりこ同様、それでも個性として受け入れている。梅きらぬバカ、はそう言う意味なんだろう、と思う。
No.1099
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