岩嵜修平

ノイズの岩嵜修平のレビュー・感想・評価

ノイズ(2022年製作の映画)
3.7
藤原竜也×松山ケンイチのデスノートコンビでよくある離島での殺人事件ものか…と思って観るとぶっ飛ばされる、極めて政治的な映画。2018年のマンガ原作ながら普遍的で、広く、島国としての日本の閉鎖的環境、事なかれ主義を描く。シンゴジラに続き、余貴美子に政治家やらせたら小池風味に。

ちょうど島を舞台にした #ひかり探して を観たばかりで、外部から来た人によって起こされるノイズを無きことにしようとする閉鎖的な場所での問題を描く点で共通すると思いつつ、最初に殺害されるのが #前科者 で描かれた保護司の方ということで、保護司の仕事に与える影響についても、考えてしまった。

職人としての廣木監督作では近年ベストでは。というか、青春ラブストーリー作品は、ちゃんと現代的な意味づけを出来る優れた監督が、月川翔監督とか首藤凜監督とか若手に沢山いるんだから、そちらに任せて、廣木監督には、ご本人の資質に合っているであろう、こうしたエッグい作品を撮り続けて欲しい。
岩嵜修平

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