ミ

クレイヴン・ザ・ハンターのミのレビュー・感想・評価

クレイヴン・ザ・ハンター(2024年製作の映画)
4.2
血の果てまで、狩り尽くす。

観客の事なんて気にもせずに淡々と進んでいく、よく分からない映画だった。ポッと沸いては退場していくキャラクターと説明不足な設定、謎チョイスな原作小ネタ。いわゆる「駄作」と呼ばれる要素が沢山詰まっているのだが、不思議と嫌いになれない、むしろ愛着すら持ってしまう怪しい魅力を放つ映画だと思う。

特にアクションシーンが素晴らしい。物語前半では冷めた暴力描写が続くことでクレイヴンの仕事(ハント)に対する向き合い方を淡々と説明する一方で、中盤以降、特に都会でのカーチェイスや寸止めヘリコプターのシークエンスではクレイヴンの私情を挟んだ熱い暴力が展開されることで、ハンターとしてだけではなく彼の一人の人間としての荒々しい一面を観客に見せつける。
キャッチコピーではあんな事言っておいてめちゃくちゃに人間味のあるお前が愛おしい。ただの仕事人間じゃないんだよね、えらいね。

自分だけは違う、そう考えていても結局のところ人間は鏡である。あの人になりたい、あの人とは違う、その願いの裏には残酷な真実を理解する自分がいる。ありのままの自分であること、その姿こそが強さの本質である。
彼は憎き父親の残した衣装を見に纏う事で、自身の中に潜む怪物と向き合い、背負うべき過去や宿命を受け止め真のハンターになったのだ。

ここまで書いておいてなんだけど、観た後の感情が無に等しい、本当に何も感じなかった。それ含めてホント、おもしれーオトコだよクレイヴンは。
ミ