たむ

すべてうまくいきますようにのたむのレビュー・感想・評価

3.5
ほぼ毎年途切れずに新作を作り続ける監督はいますが、フランソワ・オゾン監督ほど、題材を多種多様に描く監督は稀です。
しかもどの映画も平均水準以上、アベレージの高さは驚異的です。
前作が80年代の青少年の青春映画で今回は父親の尊厳死に葛藤する姉妹の現代劇…この題材の選び方!

フランスの大女優ソフィー・マルソーさんと初のタッグを組み、ソフィーさんとシャーロット・ランプリングさんの共演シーンもある、スター映画でもあります。
昨年亡くなったジャン・リュック・ゴダール監督もスイスで尊厳死を迎えていることもあり、この映画とは直接関係はないですが、似たような葛藤があったのではないかと想像しながら観ました。
このテーマは、最近スターの高齢化や法制度への問題提起もあり増えてきています。
答えはそれぞれ違い、正解など存在しないでしょう。
だからこそ映画になる題材でもあります。
観たあと議論することができる映画はいい映画ですが、本作もそんな一本ですね。
たむ

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