真魚八重子

ニトラム/NITRAMの真魚八重子のレビュー・感想・評価

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
2.8
監督のジャスティン・カーゼルは『マクベス』がとても好きだったのに、そのあと『アサシン・クリード』を撮って驚かされた人だけど、これを観る限り『マクベス』が本筋のタイプなんだなと。

個人的に、この主人公のように「家の中で花火をやってはいけない理由がわからない」ようなボーダーの人に悩まされてきたことが多いので、ゾワゾワとリアルな厭さに苛まれた。宅間守の生涯をこのテイストで撮ったら、やっぱり生理的にダメじゃないかという気もする。
『連続殺人鬼 冷血』のおとなしいバージョンみたいな(違うかも)。でも『冷血』がアートな空気や間を全然狙っていなくて、ただただああいう質感に仕上がってしまっている怖さと比べると、本作はまだあざとい。

最後に銃規制の字幕が入るのが超絶ダサい。
真魚八重子

真魚八重子