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ニトラム/NITRAMのhitujinopooのネタバレレビュー・内容・結末

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

結構トラウマ映画かも。
観終わった後も後日も割とまだ自分の中にいる。
主役の演技と醸し出す雰囲気がすご過ぎてそれがこの内容と相まってなかなかの衝撃作。
実話という事だが、実話ベースでありあくまで作られた映画という感覚で観た。
最初からかなり危うい雰囲気。
観るのやめた方が良さそうな感じだなと思いつつもやっぱりしっかり最後まで観てしまう。
事件は勿論悲惨だが、この青年と青年を取り巻く周りの人達の人生もかなり悲惨で。
映画の作りの関係か、そちらの悲惨さの方がモロに心に刺さってしまい後味が凄く悪かった。
どこまでが実話かは分からないけど、どう転んでも結局悪い方に向かってしまう主人公の人生。
大事な人を立て続けに亡くしてしまった事で振り切れちまったのかな。
真実は全く分からないけど。
あの女性に出会わなければこうはなって無かったのかなとか。
安易にお金を持ってしまった事が悪い方に向かわせたというか。
後になってどうしてたら、ああしてたらとか言うのは無意味だからもうやめよう。
なんか悪い歯車がうまく噛み合って回っちゃった末路なんだろうね。
多分どうにも出来なかったよ。
誰も責める気にはなれない。

絵的には懐かしい様な少し退廃した美学のセンスが良かった。
主人公が絵になるというか、あの不思議な雰囲気をよく捉えてると思った。
(実際の本人の写真観たけど、かなりそっくりと思った。)
オーストラリアの自然も要所要所でとても美しかった。
それらの綺麗な映像たちもきちんと心に残っている。
それが無ければもっと悲惨に映ったかも。
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