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ニトラム/NITRAMのskのネタバレレビュー・内容・結末

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

オーストラリアで実際に起きた無差別大量殺人事件の犯人、マーティン・ブライアントについての映画。
ニトラムはMartinの逆さ読みの蔑称。
この事件での死者は35名。

マーティンは周囲の人間から見たら何を考えているかわからなくて気持ち悪いし、できれば関わりたくない人間だと思うけど何も考えていないわけではないし、彼にも心があるんだよね

蔑ろにされたり馬鹿にされたりするのは悲しいし、必要とされたい、存在を肯定されたいっていう欲求はあるのにそれがままならない

私はやっぱり親の目線で観てしまって、しんどかった
自分の子どもが社会に適合できなかったり話が通じなかったり他者への攻撃性を抑えられない人間になってしまったとき、親はどうするべきなのか

そういう子どもが大人になって、親は年老いてきて、コントロールがきかなくなったとき、こんな結末にならないために何をすべきなのか

正直もう心中するしかないんじゃないかと思ってしまう
なんてったって世の中すべて自己責任だからね
こんなヤバい奴を放置してる親が悪い
あと先考えずに子どもを産むのが悪いって言われて終わり

日本は銃社会じゃないから安心♪なわけない
日本は今後こういう事件増えると思う
銃が無くても大量殺戮は可能だって相模原の事件で前例があるしね

10年くらい前にアンチヴァイラルで初めて見て虜になったケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技、素晴らしかった👏
ジュディ・デイヴィス演じる母親の眼差しや顔の皺に、親の苦悩が刻み込まれているようで説得力があった

事件のシーンは一切描かないのがエンタメとして消化させてくれない感じで個人的には好きだった
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