このレビューはネタバレを含みます
アピチャッポン・ウィーラセタクン監督が繰り返し捉えようとしているテーマ「過去と現在は時系列的に並ぶものではなく、重層的に重なっていくもの」が、ティルダ・スウィントン主演に迎え、これまでより、やや大規模な作品となっても、繰り返されていることに明らかな作家性を感じました。
これまでは、そのような"曖昧なもの"について、身体的変化や、分かりやすくゴーストとして登場させていましたが、今回はある音として映画全編にわたりなり続けることで、より主題について近づけているように感じました。
そしてあの宇宙船のようなものは、未来や異世界への示唆？なのでしょうかw
ああいうものを登場させると、途端に陳腐な印象になるのですが、きちんと伏線もはり、技術的にも抜かりない合成技術で、一定のリアリティからははみ出ていないようには感じました。
