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MEMORIA メモリアのKEKEKEのレビュー・感想・評価

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)
5.0
- 副読本として「ユリイカ2022年3月号 特集=アピチャッポン・ウィーラセタクン」(https://a.co/5gkBKaF)を読んだ
- 本当に素晴らしい文章を読んで満足してしまい、正直自分の言いたいことがひとつも無くなってしまった
- 批評とはかくあるべしと言った感じで、本編を観た時と同等かそれ以上の感動を得た(長門洋平のpoint of auditionという観点からの考察が見事だと思った)

- メモリアから想起された自分のストーリーなど平々凡々な類型であるのと同時に、それは人類の集合的記憶に接続する普遍の証明であることを実感した
- 上記書籍における中村紀彦の論が、自分の考えにとてもフィットするもので、アピチャッポンの出自や思想と、彼が映画というメディアを選択している理由がうまくまとめられていると思ったので引用する
- >>『アピチャッポン作品の登場人物の多くは、別世界の異質なものの現象の根源に到達しようとする。となると、まったく認識の及ばない別世界から到来する怪異や不思議な現象は、別の時空間から投げかけられた投影像が物語世界で結像していると考えることができる。アピチャッポンは世界を「投影像が重なり合うスクリーン」と見なしているのだ。』

- 覚醒と昏睡のあわいに投影される幻影に、地球の記憶へ接触しようと試みる夢を見た
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