ご飯は腹八分目までと言うけど、個人的には八分目な映画でした。ああもう終わっちゃうんだ、まだ彼らの人生を見ていたい。でも十分だわ、という適量感。
人間の三代欲求の性に欲求を全振りしたようなエミリーとカミーユ。見るまで知らなかったよ、R18+だったの。自分の欲求と付き合うのが上手くて自立している。正直彼らの生き方は世間一般的に清く正しくはないのかもしれないけれど、そんなものは心底どうでもいいと言われているようで。パリで生きる強さがある。仕事は人生をある程度左右するものだと思ってしまうけれど、紆余曲折しても仕事以外の時間と向き合っているし、学歴があるエミリーも職種にこだわりがある様子でもない。色々と自分の中の「こうあるべき」を壊された気がするし、私の人生にないものを突き付けられたような苦しさisあった。ドラマチックだけど自然体。パリ13区にいる数えきれない人々の中から、たまたまこの3人の人生を覗いてみた、くらいの気持ち。
エミリーの垂れ目具合と眉毛の凛々しい感じ、白黒だから尚のこと化粧っ気はないのだけれど美しいの、ええな〜〜ってなってしまった。