私の好きな自己開示の映画。人を好きになったり信頼したりする過程は、自分のことも好きになれたり信頼できるようになる過程と同期している。登場人物の三人の男女も相手に自分を開いていく中で自分のことも肯定できて、初めの刹那的な印象とは違って穏やかで爽やかなラストを迎える。オンラインのポルノ女優に似ているってSNSで噂を流されて大学に行けなくなった女性が、そのポルノ女優と仲良くなるシーンがとても良かった。ここからは課金してって言われて素直にカード番号を入れようとした女性に嘘だよ、もっとこのまま話そうと言われた彼女の純朴さというかうぶなとこも含めて愛らしくて。ドアを閉めたらその向こうではなにをしているか、なにを考えてるかは誰にもわからない。個人の一瞬一瞬がドラマだなって思う。アンドリュー・ヘイ監督の『WEEKEND』に似た趣きもある。
