社会のダストダス

コンパートメントNo.6の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
3.7
前週にノープランで観に行ったら、終日満席で諦めた本作を無事に鑑賞。かなり期待値が上がった状態になったけど、それでもいい映画だった。しかし、最近冷え性なので、寒々しい風景に観ているあいだずっと手足が寒かった。

フィンランドからモスクワに留学していた女性ラウラと、ロシア人リョーハ労働者の寝台列車相部屋ロードムービー。いやぁ良いすね、こういう特に何も起こらない旅行するだけの映画も国が違えばまた風情が異なるというもの、乗務員の接客対応が塩すぎるのは気になったけど食事は悪く無さそうだったし、機会があったらやってみたい。

相部屋になる男性リョーハはデリカシーが皆無で何かとラウラを苛立たせるが、粗野な彼の言動も、後半になると純粋さとしての魅力に変わっていった。本作の時代設定は多分90年代くらいだけど、今のご時世、ロシア人に対しての風当たりも強いだろうけど、やっぱり個人としての関係は分けて付き合わないといかないといけないなと考えさせられる。

ラストは絶対にあれで締めてくれるだろうと思ったからなんか嬉しかった。

そういえば同じ劇場で先週観た『ぬけろ、メビウス!!』に続き本作でも『タイタニック』についての言及があった、最近再上映しているようだし何だか盛り上がっているけど、25周年だったのですね。一回くらいはテレビとかで観たことあるかもしれないけど、レオ様が沈んでくシーンしか覚えてないので、上映しているうちにちゃんと観てみようかな。