余りにも美しすぎるフィルム撮影の映像美とレア・セドゥの魅力に169分間魅せられ続ける
一度会っただけの男女が結婚するという古典的なラブストーリーに説得力を持たせた時点である程度この映画は成功していると思う
ファムファタールに惑わされる中年男性という構図は流石に現代の価値観で観るとどうだか、という観客の心理を狙っているのか主人公男性側の視点がベースに進みレア・セドゥが本当に考えていることはわからない
それゆえにある程度男性側に落ち度があるバランスになっていて見やすさは担保されているかと
そういった批評性を凌駕するほどのレア・セドゥのパワーが映画の推進力を引き上げているのもまた事実ではあるのでこの映画をどう評価するのかが難しい
どうやったって分かり合えない他者との関係性は確実に真摯に描かれていた
