ロード・オブ・ザ・リングシリーズを1作品も知らないけど、神山監督作ということで鑑賞。
ローハン西の領主・フレカは権力を求め、息子ウルフと彼の幼馴染でありヘルム王の娘・ヘラの婚約を迫る。これを機に起こったある事件により、王女ヘラは王国を背負って戦う宿命に…。
シリーズの内容は全く知らなかったけど、取り敢えずはついていける造りになっていてありがたかった。全体的に評価は低いものの、原作を全く知らない身からするとある程度楽しめた。王1人で十分なほど強すぎるかつ、主要人物に脳筋が多すぎてちょっとギャグっぽくなってるのが若干残念。ウルフを筆頭に敵のほとんどが間抜けなのも残念だった。王女ヘラのキャラはそれほど立っていなかったけど勇敢な姿は主人公らしくかっこいいし、吹き替えの小芝風花も合ってた。(個人的には侍女のオルウィンが良いキャラしてた)
映像面については、静止画で見たときには中々決まってたけど、いざ動くと終始違和感が。歩いているシーンも若干横滑りしてるように見えたり時々妙にヌルヌル動くシーン(モーションキャプチャー?)の不自然さが気になった。馬やら群衆やらで作画コストは凄まじそうだけど、エンドロールの長さから想像する製作スケールとクオリティがあまり嚙み合ってない気もした。基本的にはSolaの制作なのかな。一方で雪のシーンの映像は個人的に好み。キャラデザはいかにもアニメという感じで、シリーズファンが納得するかはともかく、1アニメ映画としてはそこそこ楽しめた。(市村正親演じる王の風格はやっぱり良い)