Saako

屋根の上に吹く風はのSaakoのレビュー・感想・評価

屋根の上に吹く風は(2021年製作の映画)
2.9
ナレーションの声が私は苦手だった。
自分のコンディションもあったかもしれないけど、映像にメリハリがなく、途中眠くなった。

今年、モンテッソーリ教育のドキュメンタリー映画を観たけど、それは監督が自らモンテッソーリ教育の教員免許を取ったくらい惚れ込んでいるのが伝わってくる映画だった。モンテッソーリ教育の是非の議論はあるだろうけど、映画として伝えたいスタンスがはっきりしていたので見やすかった。本作は監督自身がこの学校に対する思いがまだ揺れているんじゃないかと思った。

この学校は子供のひとときの休憩の場所だと思った。「自由は楽しいけど難しい」といった男の子のように、頑張っていく力を蓄えて、自分で出ていくタイミングを決める場所なのでは。だから学校として認可されないのは自然のようにも思う。

自由主義教育の学校で学級崩壊している学校も知っているし、
昔住んでた寮のルームメイトが自由主義の学校出身で、寮の掃除やゴミ捨てのルールを守らない人だったので、自由主義がいいとも私は思えない。

でも、学校に行けなくなった、行く元気もなくなってしまった子供に向き合い、受けとめる大人の余裕、受けとめる場所は必要だ。

アスペルガー症候群の傾向がある男の子がサドベリーに通うために一家6人で山口県から移住したエピソードは、男の子のきょうだい達に「我慢」の犠牲が伴っていないかと、きょうだい児のことが心配になってしまった。
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