hoshikazukanjo

春原さんのうたのhoshikazukanjoのレビュー・感想・評価

春原さんのうた(2021年製作の映画)
4.0
これを観ないと”2022年ベスト”は出せないだろうと思った。公開から半年も経ったいまようやく観ることができたのだけど、それまでの期間にこの作品の設定をだいぶ拾っていたので、余白の多いなかでもすんなり入ることができた。

「元気?」や「ありがとう」といった日常的な挨拶や会話に、普段以上の意味合いが含まれてると感じる。明言することはないけど、それでも相手が抱えてるであろう喪失感や傷を少しでも和らげてあげたいという他者の思いがとにかく優しくて沁みる。これ、”そのタイミング”で観たら刺さりすぎてオールタイムベスト・オブ・ベストになるやつ…(私はいまはその時ではなかったけど、それでも大変良かったです)

窓やドアが常に開放されていて外の世界があると分かり、人物はどこか一点を見つめるのだけど、どこを見つめているのかはよく分からない(よくある映画だったら見つめた先のショットがあるけど、この作品ではそれがなかった?)その分からなさが良い。

監督やキャスト陣のトークイベント付き上映で、はじめて杉田監督が話されてるところをみたのどけど、マイペースすぎて好っっっっき😂😂😂
声は落ち着いたトーンで、あまり時間なく少し巻かないといけないというなかでも結局ゆっくり話してる感じとか、“自分”の崩さなさが愛おしすぎた…。Q&Aでも杉田監督の美学がうかがえて勉強になった、アーティストだなぁ好きだなぁと思った。映すものを決めるとき、優先順位を決め、その優先順位的に下位の方であればたとえ画面全体を覆うことになろうがかまわない(台所の格子とか)。演じるときはその役になりきるというよりは、その役のことを1番思ってる人になって演じればいい、とか……言ってましたよね??
とっても印象的だったはずなのにうろ覚えすぎて辛い。文字起こし誰かお願いします!
hoshikazukanjo

hoshikazukanjo